症状に合った病院を探す
新しい病院を探す前にこれまでの経過や症状をまとめておこう。
★ 大掃除の時、あまりの暑さにマスクを外してしまった。
★ ほこりの中の何かに感染したのか、風邪でもないのに喉が痛んで咳が出始める。
★「内科」では「風邪」と診断されて「消炎剤」をもらうが効果無し。
★ 2晩3日ほど激しい咳が続き、気がついたら「声」が変。
★「呼吸器科」では「咳ぜん息」の症状と診断。「対ぜん息薬」吸入。
★「T診療所」で診察を受けたが「呼吸器科」の診断がそのまま引き継がれる。さらに、「ストロボスコープ」の観察で食道付近の腫れが見えたため、激しい咳で胃液の逆流があり、それで気管が腫れたのが声の異変の原因ではないかとの診断。結果、
声の異変に対する積極的な治療は無く、「消炎剤」と「痰を抑える薬」を処方されるだけとなる。
★ 咳は止んで喉の痛みも収まった。が、「声の異変」だけが残って治らない。
その「声の異変」とは?
普段の音程よりやや上の音域がかすれ気味、低音が膨らまない、ロングトーンがふらついて途切れがち、などである。力を込めて発声すると喉の奥の「何か」が乗り越えられるようで、ほとんどの種類の仕事は問題無くこなせた。
上手くできないのは?
音量を下げて雰囲気で持っていくような、例えば「ささやき掛ける」みたいな台詞やナレーションである。吐き出す空気が少ないとパワー不足で喉の奥の「何か」が越えられない感じで、ちょっとした事でかすれたりひっくり返ったりしてしまうのだ。
ちなみに、
前回お休みして抜録りにしてもらったのは「力持ち」の役で、ある線以上の力強い声でしゃべるのが特徴だったから何の問題も無かった。
もう1本入っていたドキュメンタリー番組の「ボイスオーバー」は年配のお偉いさんのインタビュー・シーンだったからやはり問題無かった、と言うか、
「いやあー、イメージ通りでしたよー」
「え? あ~そ~ですか~? いやはは……」
「かすれ」がむしろ良い方向に働いてくれた。
2本残っていた仕事が両方とも問題無かったし、普通にしゃべっていると気づく人もほとんどいないもんだから、何だか自分が心配性なだけなような気がする瞬間もあった。が、試してみればやっぱるある音域はかすれる。このまま放っておけば「できない役」とぶつかるのは時間の問題である。
ぼんやりしている時間は無い。先のスケジュールは真っ白だができない可能性を抱えて仕事を受ける事はできない。こんな状態が続けばあっと言う間に日干しである。
……と、そんなこんなを踏まえた上でググってみると……?
おおおー!
かつては「T診療所」ぐらいしか無かった狭いジャンルに、いくつもの「耳鼻咽喉科」が看板を並べているではありませんか。
後で聞いたところによるとその一因は最近の「ボーカル・ブーム」らしい。
ここ数年の「ボーカル」、特にJポップ方面は元々の日本人の体質には不向きな高音を要求される事が多く、それで無理をして壊してしまう人が多いと……、え?
「喉」ってそんなに声出しただけで故障するものなの……?
思い起こしてみれば、あきれるくらい激しい声のキャラクターを日々数々とこなしてきた割にゃあ「声のトラブル」というものに遭遇した記憶が無い。せいぜい駆け出しのころに「戦場」の「鬨の声」をやり過ぎて肋骨にヒビが入った経験があるくらいである。それだって喉じゃなく肋骨だ。
あんまり自分で意識した事は無かったのだけれど、どうやら私は元々並外れて強靱な発声器官を神様から授かっていたらしい。売れる声かどうかは置いといて、少なくとも「出し過ぎ」で故障するという事の無い、かなり「恵まれた喉」だったのである。
その強さに慣れていたもんだからちょっと判断が遅れた可能性はあるだろう。
「咳」ってものすごく喉に負担を掛ける事なんだなあと反省しつつ、最適な対処をしてくれそうな病院を検索し続ける……
(続く)
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