「T」じゃない!
何だかんだ言ってる間に3週間が過ぎた。7月も下旬である。この夏は異常気象でインドよりも暑い日があったらしいのだが、新規の仕事が途絶したストレスでのたうち回っていた私にはあまり感じられなかった。
症状は、まだ大きく呼吸すると喉の奥がヒューヒュー鳴ったりしたが、突発的に止まらなくなる咳だけは収まっていた。「喘息薬」が効いたという事は、やっぱり「気管支喘息」的な状態に陥ってはいたのだろう。
「その薬が終わる頃には治っているはずだからそのまま来なくて良いですよ」と言われていたので呼吸器科はそれで終わりにした。もはやそういう話ではなくなっていた。
「T診療所」にはその後2回行った。が、2回目からは「ストロボ・スコープ」が無くなって「消炎薬」と「痰切りの漢方薬」が処方されるだけになってしまった。その分診療費がお安くなったのは良いけれど「たすがT診療所だから何とかしてくれた」という展開は望めそうになかった。なんせ態度が気に入らない。
「胃液の逆流なんですけど、やっぱり内科で診てもらった方がいいでしょうか?」
「そんなに気になるんだったら診てもらえばー?」
万事こんな調子で「治療」へのモチベーションがガシガシ削られていく。
いつでも混んでいて激務である事は理解できるのだけれど、毎回「また素人が」みたいに蔑まれる理由は無い。困っている人間が偉いとも「患者様」と呼んで欲しいとも思わないけれど、あっちが取り立てて偉いって事もないはずだ。
恐らく、
仕事を始めた時から大勢に頭を下げられ続けて対人関係の感覚がおかしくなってしまい、それが職員全体に浸透してしまったとしたのだろう。
かつて多くの先輩が治療を受けた所だし、いまだに通っている人も多いからあからさまに非難めいた事は言いたくないのだけれど、私はもう2度と行かないし人にすすめる事もしない。
ちなみに、
その後スタジオで「T診療所」の話をしてみたら出るわ出るわ。ある年代以下の人間はほぼ例外なく嫌な思いをしているようだ。それらの話を総合してみると……
どうやら「T診療所」で「声の仕事をしている人間」というのは「二期会のオペラ歌手」とか「大劇場の舞台俳優」とかの事らしい。対して「声優」とは?
「普段、節制もロクな調整もせずに無理な発声をして自ら喉を壊し、ライブの直前になって駆け込んで来てはグダグダ泣き言を言うバカな若者たち」
というくくりになってしまっているらしいのだ。
誰だ? 最初にやらかしたヤツ!
と言うわけで、発症から1ヶ月も経って新たな病院探しである。
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